すきちかもど宇宙星探求隊 解散への道のり

すきちかもど宇宙星探求隊

元会長 鈴木 英夫

 すきちかもど天文同好会発足から11年を経過して、「すきちかもど宇宙星探求隊」がなぜ解散という選択をしたのか、過去を振り返り考えてみたいと思います。

 同好会概要

 本題おことわり

 私の同好会運営基本方針

 地理的問題

 会報の問題

 会員のレベルの違いからくる問題

 メーリングリストの問題

 電子メールが出来る人の先走り

 会則の問題

    第26条について

    私の退会決意と翻意

    退会のお願いと会長の権限

 役員の権限と会の意志決定の問題

 活動縮小案・全会員にアンケート・理事会紛糾

 解散案の提案

 

 

(同好会概要)

 「すきちかもど宇宙星探求隊」は、平成3年8月に「すきちかもど天文同好会」と「SPACE WITH STARS SEARCHER'S〜宇宙星探究隊」(以下:S3)が合併し発足しました。

 すきちかもど天文同好会は、1986年に「一部の地方でしか観測できない掩蔽などの情報交換ができる会」という主旨のもとに設立された全国的な同好会です。創立当初の会員は、みんな中学生や高校生だったため、集まって例会や観測会を開くことは不可能でした。そのため同好会としての活動も、非常に限られ、観測はすべて個人で行い、情報交換、写真交換、不定期の会報発行のみが行われていた程度です。

 雑誌での会員募集で、10名程度になると、会報を年4回の定期発行にしました。数年後、主なメンバーは大学生や社会人となり、車という移動手段や、金銭的ゆとりを持つようになり、年一度の会合(総会)を行えるようになりました。

 その後、S3との合併を経て、年4回の会報発行を中心に、年1回の総会(親睦会)、年数回の同時流星観測会、天文イベントの参加などの活動をしてきました。また、全国4カ所の支部では、支部独自の観測会・観望会、親睦会など(時には遊園地などにも行きました)のほか、関東支部では、奥むさし星まつりの主催(参加団体)活動をして、会員のみならず埼玉県内の他の同好会の会員とも親交を深めました。

 

 

 私達の同好会の概要をある程度わかってもらったうえで、本題に入りたいと思います。

 まず、解散に至った理由は一つではありません。本当に様々な原因があり、ここにすべての経緯を書ききれるとは思いません。なかには、関係者で立場の違いなどから納得できないこともあるかと思いますが、ご容赦ください。

 当時、問題が次々に表面化する中で、特に理事の皆さんは立場的に非常に会について良く考えてくれましたし、事情を知る会員の方もそれぞれ非常に良く考えてくれました。その結末が解散という結果になった事について、何とかこの会を立て直し、もっと盛り上げていこうというとがんばってくれた方に申し訳なく思います。

 

 

(私の同好会運営基本方針)

 会の創立以来会長をしてきた私は、会費の使い道や活動について、一つの基本方針を持っていました。会員は、同じ額の会費を払っている以上、公平に活動に参加出来るように、その会費は平等に配分できるようにと考えていたのです。

 具体的な例で、総会の開催地を挙げてみましょう。今まで北海道・山形・埼玉・新潟・長野・鳥取で開催してきました。毎年、会員数の多い関東地方で開けば、出席率も上がるだろうし、ほとんどの会員は(会員は関東地方が圧倒的に多かった)交通費もかかりませんが、遠方の会員は参加するために交通費だけで、相当の出費をしてしまいます。それでは関東地方以外の会員の不満が募ってしまうでしょう。そのため、毎年、会員のいる地方を中心にかえてきました。

 会費は、会全体の活動に対しての支出に限られ、活動は、一部の会員しか参加できないようなもの(参加する意志が無いもの・個人的な都合で参加できないものは除外)、それが場所的によるものであっても、機材的、知識的な事でも、不公平感を感じるものには消極的でした。当然、各支部にも会費は一切支出しませんでした。なぜならば全会員がいずれかの支部に所属していれば問題はありませんが、支部が全国に無い以上、どうしても支部には参加出来ない人が出てきます。支部に所属している会員は「それくらい良いんじゃない?支部も同好会の活動なんだし。」と言いますが、それもそうですけど、やっぱり地方の会員はあまり面白くないでしょう。

 

 

(地理的問題)

 会員が全国に散らばっているため、そう何回もみんなが集まれる観測会を開ける訳でもなく、必然的にそのような活動は年に数回でした。それでも、もっと多く観測会や勉強会等を開催して欲しいという要望は根強くあり、会に対する不満の一つになりました。

 観測会や観望会、イベント参加などの活動をしていくうえで、私や幹事を苦しめた問題があります。それは場所や日時などの決定に対する、会員の自分勝手な言いたい放題です。

 会員は簡単に観測会を開いて欲しいと言いますが、まず場所の選定です。一番会員数の多かった関東地方でも南は神奈川県から北は埼玉県までいましたので、埼玉で開催すれば神奈川の会員が片道3時間はつらいと言ってきますし、その逆も同じです。かといって埼玉の会員だけに声をかけるのは、平等の基本方針に反します。そのため両者の中間地点での開催となります。空の状況は妥協せざるを得ません。しかし、中間地点と言えどもどちらからも相当の距離があります。そこまで行ってその程度の空なら・・・という思いからか、上級者の観測会に対する意気込みは自然と弱くなります。

 また、距離的にも泊まりがけでの開催です。ちょっと市内で夜の12時まで観望会をするというものではないのです。せっかくあそこまで移動するなら・・・という思いもありますが、月にそう何回も泊まりがけの観測会なんて開けるものではありません。毎回参加せざるを得ない機材所有者と幹事が大変だからです。ただ参加するだけの会員はいいですよ、都合が悪ければ来なくても支障はありませんから。地理的な問題では、関東地方だけでもこの状況ですから、これが日本全国になったら・・・考えて下さい。

 次に日時の選定においても、前記した地理的状況からそう頻繁に出来ません。会員の方は、その数少ない機会に参加出来るようにとの思いで、その日都合が悪いとこの日がいいな、とそれぞれ言ってくるのです。気持ちはわかりますが月齢や曜日から判断すると、「その日」は必然的に出てきます。しかし、誰も参加できない日に開催しても何の意味もありません。

 どのような事情があっても、会員としてはなるべく数多く観測会を開いてもらった方がいいのはわかります。でもせっかくそういう集まりを計画しても、会員は自分の都合で簡単に欠席します。この辺が今度は活動を計画する人の不満となり、計画意欲の低下になりました。

 観測会が頻繁にできないことは、もう一つ問題を作りました。観測会は機材を持っていない人にとって、実際に望遠鏡をさわり勉強する、いい機会になりました。実際に簡単なテキストを幹事が作成し、望遠鏡の仕組みや名称、組立方、極軸合わせなどの調整の仕方などを教えた事がありましたが、復習する機会も無く、次の観測会まで期間が開きすぎているためか、せっかく覚えたはずの操作方法を忘れてしまうのです。そのため、いつになっても次のステップに進めませんでした。会員同士あまり会えない状況では、お互いに知識の向上を図るのには限界がありました。これは天文同好会に入会して、色々な知識を得ようとしていた人の不満になりました。

 

 

(会報の問題)

 次の問題は会報です。会員が30名を越えると、会報もだいぶ厚くなってきます。会報はすべて手作りでしたので、制作には最低丸一日を要する大変な作業でした。ノーギャラで単純作業が丸一日続き、自分一人が損をしているような気分になり、みなさん編集部長をやりたがらなかったですね。

 会員がこれだけ分散していると、誰かの家を借りてみんなで作るのも難しく、近くの方が積極的に手伝ってくれればまだ良かったのですが(近くと言ってもみんな遠いです・・・はい・・・)、それぞれの都合もあり、ほとんどその作業は編集部長が1人で負わされていました。この様な苦労がわかっていて率先して引き受けてくれる人はいません。手伝ってと声をかけても誰もいい返事をしないので、頭にきて退任してしまう方もいました。そのような状況は、会員間に潜在的な不信感を生みました。

 制作の問題とともに、内容にも意見の対立が出てきました。初期の会報は私一人で作っていたので、内容は天文記事と会の事務連絡しかなく、いくら会員が増えても寂しいものでした。そのため皆さんに個人のページという任意の自由投稿をお願いしました。天文に限らず何でもアリの内容は、天文関係のものより、個人の近況報告が多くなりました。「これでは天文同好会の会報とは思えない。もっと天文に関係する内容にするべきだ。」という会員がいる一方、「近況報告だって立派に会員同士の親睦を深める事に貢献しているし、初心者が多い会員構成では毎回観測報告を書ける訳でもないのだからこれで良い。」と真っ二つに割れました。どちらももっともな意見ですが、ただ綺麗な星空を何となく見ているだけで良いという会員に観測報告を書ける訳もないのです。この辺で会員のレベルの問題が絡んできました。

 

 

(会員のレベルの違いからくる問題)

 特に会員のレベルについて制限を設けていなかったため、会員の中にはセミプロレベルから本当のビギナーまでいました。皆さんさらに上を目指したいという意志は共通だったようですが、レベルの違いは上記観測会や会報の内容まで様々な所で問題の要因となったと思います。これはどうしようも無かったですね。誰が悪いっていうものでもないし。しかし、あと少しでも上級者が自分のレベルで活動しようと思わず、初心者の立場を考えてくれていたら良かったのかなと思います。

 

 

(メーリングリストの問題)

 度々の意見の食い違いから、一部の会員の間で少しずつわだかまりが生じていったのでしょう。ここで私自身がそういう思いが生じてしまう決定的なことが起こりました。

 会員の一人が「同好会の活動」としてメーリングリストを主宰し、会員に登録を呼びかけたのです。私は驚きました。会の活動でこんな事をやりたいとか事前に相談なりお願いなり言ってくれればまだ良いものの、会長の私でさえ知らないうちに「同好会の活動としてやります」でした。さらに活動経費を同好会の予算から出して欲しいとか勝手な事を言っていましたので、私は、「メーリングリストはパソコンを持っている人しか参加できないので、これには予算は出せない。」と言いました。そうしたら「会長の意見といえども、一会員の意見であって、会の意見では無いはず。」と言ってきたのです。さすがにこれには、カチンときました。これでは、会長は何一つ自分の判断で決められない事になってしまいます。何を決めるのも会の意見(=その人にとって会員の過半数の意見)をもってしなければ、この会員は納得しないのでしょうか?さらに、この問題を電子メールでやり取りしていたものですから、相手の言葉が無表情に突き刺さり、さらに関係を悪化させることになってしまいました。この時は私もネット初心者でしたから、なるべく電話で話をするように心がけていたのですが・・・。この発言以来最後まで問題になったのは、役員の権限です。

 

 

(電子メールが出来る人の先走り)

 前記の様な経緯から、この頃になって、この会の運営は泥沼にはまり込む様におかしくなっていきました。電子メール自体はこれからのコミュニケーションの手段として手紙に代わる物になって行くだろうし、会員間の連絡や情報交換などに利用すれば非常に便利なものになるはずで、会としてやっていく事に反対はありません。しかし、なぜここまでこじれたのでしょうか?それはこの事件の当事者皆さんのモラルやマナーに問題があったと思います。ただ、電子メールのやり取りをする分には問題は有りません。しかし、ここで一部の会員の方が会の運営について話をした時に問題は起こりました。

 前記メーリングリストの件でもそうですが、電子メールが出来る一部の会員だけで話が進み、実際に会を運営している人間には何も分からない間に事が進んでいたという事の連続でした。会長なり副会長なりに事前に相談して然るべき事案(当時私はまだ電子メールをやっていませんでした)を、手軽さ故に電子メールが出来る人たちにしか提起しない(=送らない)のです。私としては、会長としての立場や私の考えも有りますし、そういう事を考えるための理事会というものもあるのですから、常識的にはそういう所にこそ提起して欲しかったと思います。会の問題に対して、電子メールが出来ない会員は完全にそっちのけでした。

 

 

(会則の問題)

 今までの諸問題で、会員の間に何となく派閥みたいなものが見え始めたのもこの頃です。一度対立した後、一見仲直りしたように見えても、わだかまりは有ったようです。ある会員が会則について文句を言って来ました。それは会則第26条についてでした。この問題以降、会の中は本当にごちゃごちゃになりました。

 この年の総会で会則が細々変更になったため、創刊号に載せた以来だった会則を会報に載せる事にしました。その事を知ったある会員からのメールです。(ちょっとwebでの公開は問題が有るかも知れませんが、一応個人名などは伏せています。その道に詳しい方がいればご指導下さい。問題があれば削除します)

(改行の変更をしています)

>>突然ですが、「すきちかもど宇宙星探求隊」の会則を次号会報に掲載予定と
>>のことですが。。。
>>会報への綴じ込み(製本)として、掲載されるのでしょうか?会員への周知
>>という意味では異議ありませんが、従前のように外部(天文各誌)へ配布さ
>>れるのでしたら、ちょっと考え直してもらいたいのですが。。。
>>理由。
>>少なくとも
>> 第26条 会則の改定及び解散の決議は、本部役員会又は理事会が提案し、
>>総会で出席者の2/3以上の賛成を得、会長の承認によって決定する。
>>については重大な疑義があるためです。
>>会長の承認によって決定する。
>>~~~~~~~~~~
>>ということは、会長の承認が得られない場合は有効とならない、とのことで
>>すか?なんか明治以前に戻ったようような条文ですね。
>> 第6条 総会は本会最高の議決機関であり、総会は最低年1回開かれ、会
>>長が召集する。
>>と、うたわれているにも関わらずですか?
>>このような恥ずかしい「会則」は部外者には知られたくないです。先回の総
>>会に参加できなかったものとしては、この条文がどのように提案され承認さ
>>れたのかは知りませんが、取りあえず成立したからには、この条文がしかる
>>べき手続きを経て、改訂されるよう願うしかありませんね。
>>しかし、会長のあなたがNOといえば、このまんまになってしまいますね。
>>たとえ、総会で議決されたとしても「会長の承認」がなければ。。。
>>会員全員に現在の「会則」を周知してもらうために、会報とは独立した文書
>>として配布(会報に同封)することに、異存はありません。
>>どうやら、あなたは「道」をあやまりつつありますね。
>>MLへの登場の仕方についても、常軌を逸したやり方ですしね。
>>それに「皆であれこれ言い合っても、決まらないから、会長の私が決断する
>>しかない」云々など、かなり思い上がっていますよ。
>>用件からはずれてしまいそうなので、このくらいにしますが、取りあえずの
>>「お願い」としては「会則」は会報そのものへ掲載しないよう、願うもので
>>す。すでに決ったことだし、会長として決めたことだから、掲載するしかな
>>いとはいわせませんよ。
>>この件については、取りあえず○○副会長以外の理事の方に「相談」したく
>>E-mailで連絡をすることにします。

 ほら、ここでも○○副会長以外の理事の方(電子メールが出来る理事のみ)です。単なる理事より、なぜ副会長に言わなかったのでしょうか?副会長は理事も兼務しています。会則に関しての解釈には反対はしませんが、こんなメールをそんなことで突然送ってくる方の常識を疑ってしまいます。あっ、誤解を避けるために一応書いておきますが、この条文は「すきちかもど天文同好会」が発足した当初の約10年前からこのようにありました。今まで誰も問題にして来なかった項目が、なぜ今さら私が新たにある悪意を持って付け足したように思われ問題にされたのでしょうか?不思議でありません。

 さらに、電子メールのアドレスを持つ会員にのみこんなメールも送っていました。

(改行の変更をしています。一部文字化けのため文脈がおかしい所があります)

>>相変わらずバタバタしていますが、ちょっと気にかかることありで、取りあ
>>えずE-Mailで連絡できる方に相談です。
>>すきちかもど宇宙星探求隊の「会則」第26条についてです。
>> 第26条 会則の改定及び解散の決議は、本部役員会又は理事会が提案し、
>>  総会で出席者の2/3以上の賛成を得、会長の承認によって決定する。
>>とあります。
>>これは常識的に読んで、会則の改定及び(会の)解散の決議は、「会長の承
>>認」がなければ成立しないということですね。
>>          ~~~~~~~~~~
>>何とも恐ろしい条文です。明治以前の世界です。たとえ、総会で大多数の賛
>>成を得ても、鈴木氏がNOといえば、ぺけということになります。
>>どのような経緯で新たに会則に付け加えられたのかわかりませんが、単なる
>>鈴木氏の「勇み曹ヘ郵政省Mailで送る)つもりは今のところないです。
>>・・」を知って欲しく、会員への
>>配布は願うところです。
>>鈴木氏には「お願い」としてこの旨伝えましたが、正確にまた確実に届いて
>>いるかは、ご本人から何らかの返答がない限り不明です。直接、電話する
>>(あるいは郵政省Mailで送る)つもりは今のところないです。
>>なにやら鈴木氏は異様な責任感?にかられているように見えてしまいます。
>>まさか、「すきちかもど鈴木帝国」を目指しているのでしょうか?
>>三権分立どころか、全権を掌握し「お山の大将」よろしく。。。。。
>>なんて、冗談ですよね??
>>ブラック・ユーモアだったら少しは笑えるのですが。。。
>>会則の改正を望むものです。
>>取りあえず第26条は
>>  会則の改定及び会の解散の決議は、本部役員会又は理事会が提案し、
>>  総会あるいは臨時総会にて、出席者の2/3以上の賛成を得なけれ
>>  ばならない。
>>で、充分だと思います。

 はっはっは・・・・・。あなたこそ、「明治以前の世界」とか「すきちかもど鈴木帝国」だとか「お山の大将」が余計なのでは?それこそ単に会則改正を望みますで、充分だと思います。こんなに私に対して不信感を抱いている方が同好会を辞めないのも、こんなになる方が入会して来るのも、それは思いもよりませんでしたよ!!表向きは笑っていても、これには私も切れました。で、その方への私の返事です。

(改行の変更をしています)

>> 読みました。たしかに余計な文章かもしれないですね。ただこの条文は、
>>会が発足した10年前からそのままありました。まあ、理事の方に送られた
>>そうなので近じか理事会があるかもしれないですね。でも副会長にこそ送っ
>>て欲しかったですね。
>> それは良しとして、あなたは私に喧嘩を売っているのですか?あの文章に
>>責任を持っていますか?なんなら全会員にあれを配布しましょうか?提案者
>>原文通り。
>> まあ勝手にしてください。

 それの直後に、私はもう限界を迎え一度退会を宣言することになりました。この退会宣言で特に役員の方には多大な迷惑を掛けてしまいました。会長が任期中に突然退会することなんて会則には規定していないからです。まさに想定外の出来事だったと思います。しかし、皆さんの色々な意見を聞いているうちに翻意することにしました。この時のやり取りで、私は数人の役員とも次第に対立していってしまいます。

(改行を変更しています)

>> 私が退会をしたくなった理由は、いろいろあります。その積重ねが限界を
>>越えました。私自身、今まで色々と起こった問題について、完全に「わだか
>>まり」が無かったとは言い切れません。そのへんの「人間関係」と「会員の
>>やる気」。今回は○○氏に快諾してもらいましたが、編集部長などの大変な
>>役は、誰もやりたがらないなどの「役員問題」。その他、数え上げればきり
>>がない程の、悩みや問題がありました。そのため、○○副会長をはじめ、関
>>東支部の方には、会うたびに「次期会長をやって欲しい。」と言っていまし
>>た。そこで今回の最後の駄目押しです。「あなたは「道」をあやまりつつあ
>>りますね。」「皆であれこれ言い合っても、決まらないから会長の私が決断
>>しなければならない云々など、かなり思い上がっていますよ。」「「すきち
>>かもど鈴木帝国」を目指しているのでしょうか。」「三権分立どころか全権
>>を掌握し「お山の大将」よろしく・・・」などなど、突然言われてみて下さ
>>い。怒るどころか、あきれて何もかも嫌になりますよ。私はこんな風に思わ
>>れていたのかと・・・。会員が三十数人いる中でたった一人の暴言です。な
>>にも辞める事はないじゃないかと思われるでしょうが、何度も言いますが、
>>今までの問題の積み重ねなのです。また、いままでのそういう「わだかまり」
>>から今後会った時に、何か「ぎきしゃく」しそうで、「あの人が参加するな
>>ら、私は行かない。」なんていう事もあるでしょう。以前会報にも書きまし
>>たが、本来、同好会とは気の合う仲間で「楽しくやるのが大原則」であり、
>>それが崩された時、意味をなさなくなるでしょう。
>> 返事のなかには、「去る者は追わず」「会長が何も相談なく突然辞めるな
>>んて、身勝手すぎる。」「会長がいなくなるなら私も退会する。」「あなた
>>にとってすきちかもどの10年間は何だったの。」「きっと会は解散する。
>>関東支部の人はいいけど、地方の人の事を考えたの?」など批判が寄せられ
>>ました。私自身皆様にかけた心配や、反響の大きさに驚き、大変申し訳なく
>>思います。今後、私の進退はわかりませんが、こういう機会ですので、私へ
>>の誹謗中傷にならない範囲で?みなさんの幅広い意見を頂けたらと思います。

 会が電子メールが出来る人間が主体になって大騒動になっている間、先の問題メールの発信者からは何の音沙汰もありません。そのため次のメールを送りました。

(改行を変更しています)

>> ○○様。
>> 先に、○○さんよりいただいた、会則26条の問題についてですが、次回
>>の総会の議案として提案するために、理事会の開催を要請しました。
>> ○○さんは知らなかったのかも知れませんが、私は以前から○○氏をはじ
>>め、それなりの人に会長の交替をお願いしていました。だから当然、○○さ
>>んの言うような「道をあやまりつつある」ような事もないし、「すきちかも
>>ど鈴木帝国」を目指そうとしたり、「全権を掌握」しようなんて考えは毛頭
>>ありません。
>> ○○さんの誤解と深読みのしすぎですね。その辺をわかっていても、今回
>>私に向けられた、あなたの言葉は許しがたいものがあります。
>> ○○さんは、入会当初、当然、会員のみんなと楽しくやっていこうと思わ
>>れたはずです。それが今回みたいな発言は、気まずくするだけですね。そん
>>なのは送る前にわかっていたはずです。それとも会をかき乱すのが入会目的
>>ですか?そんなに気に食わないなら、退会して下さい。
>> 今後、この会にいても、”わだかまり”などからいろいろ気まずい思いを
>>されるだけだと思いますので、退会されるようお願いします。

 そしてその私のメールがさらに問題を起こします。今度はある役員からのメールです。今回も電子メールが出来る一部の会員に同報です。

(改行を変更しています)

>> 鈴木会長!!
>> ○○さんに退会勧告を出されたそうですが、
>> なぜそのようなことが許されるのですか?
>> 至急撤回するとともに、謝罪、釈明を行なっていだきたいと
>> 思います。

 これには変な誤解を避けるために、あえて遠距離電話をかけて私の考えを直接伝えました。そして以下のメールが来ました。

(改行を変更しています)

>>先日私がお送りした Inportant 改め Important のメールに対して、 鈴木
>>氏から電話をいただきました。
>>そこで話して、○○氏に対して行なったのは「退会勧告」ではなく「退会の
>>お願い」であること、また、退会のお願いをするに至った経緯をうかがいま
>>した。さらに、退会のお願いは会長として行なったものではなく、個人名に
>>よるものであることも知らされました。
>>会長の権限で会員を退会に追い込むことは決して許されない行為ですが、個
>>人的なやりとりであるのなら、私はそれ以上何も言うことはできません。そ
>>ういうことはやめていただきたかったと言うしかないですね。しかし、発言
>>者が会長という役についている鈴木氏である以上、○○氏が会長の権限によっ
>>て退会へ追い込まれようとしていると受け取る可能性は非常に高く、(私も
>>その一人です!!) そのあたりは誤解のないように細心の注意を払っていただ
>>きたいと願うところであります。

 これ以降、メーリングリストの件以来くすぶっていた役員の権限と会の意志決定が本格的に問題になります。

 

 

(役員の権限と会の意志決定の問題)

 直接的には会長の権限から始まったこの問題、最終的には役員の役割、そして会としての意志決定が問題になりました。役員と言っても編集部長や経理部長などには問題は起こりません。同好会の会としての意志決定に影響を与える会長・副会長・理事長・理事の役職についてと、総会・理事会など執行機関についてです。役員は会員をまとめる立場ですので何かしらの意志決定権は必然的についてきます。それも、一人より、多く集まった方が意志が強くなってきます。それぞれの役割については会則である程度決められていました。詳細は会則の頁を参照して下さい。

 要は、会長は会の代表で会の事を常に把握していなさい。そして、総会の召集をし、議事進行を務め、細則の制定や改廃をしたときに総会に報告し、会則改正の時には承認しなさい(承認しなければ会員総数の2/3が賛成しているものですからその場でリコールされますよって)。副会長は会長の補佐をしなさい。理事長については規定なし。理事は会の活動を実際にやりなさい。という事です。他に本部役員共通の役目としてあるのは、臨時総会の召集、予算案の立案、会則改正の提案だけです。会長以外これこれこういう権限がありますとは一切書いてありません。

 私の考える会長の権限の範囲は、私自身がたとえ私財を投げうってでも責任が取れるもの。会員に直接影響を与えないもの。同好会の運営基本方針に関するもの。一会員にとって「そんなのわざわざ聞かなくたってどうでもいいよ。」と言われそうなものだと思います。その範囲を超えるものについては、理事会、総会とレベルをあげていけば良いのです。役員個々の権限なんて会則だけ見ると実にあいまいです。

 次に、各機関についてです。総会は「本会最高の議決機関であり、総会は最低年1回開かれ、会長が召集する。」とあり、ここでの議決がどんな決定よりも上位にあることが明確です。当然、総会は会として最高の意志決定機関であることもはっきりしています。これだけはっきりしているものだから、今後の解散に至る過程で理事会などの意志は、すべて総会に委ねるというものになりました。

 理事会については、臨時総会の召集、総会での議決の執行、会則改正の提案、その他本会運営に必要な事項を随時協議し執行するとあり、役員が欠員の時推薦できる事と退任の承認、細則の決定も役割としてありました。

 会員が少数の時には、意見をまとめることも簡単で、全会員に伺いを立てることも郵送による通信で比較的容易にできましたから、総会と会長の決定で十分対応出来ました。会員が多くなると状況は変わります。何でもかんでも郵送で全会員に伺いを立てる事は、郵送代もばかになりませんし困難になってきます。私たちの会は全国的な会のため全会員が集まれる機会は年1度だけ。この時は会の重要な問題に的を絞らざるを得ません。そのために代議的要素のある理事会を作ったのです。会の意志決定に関して総会、理事会、会長と3つのパターンができました。

 総会については問題外ですが、ここで問題になったのは理事会の内部ででした。会長・副会長も理事を兼務していましたが、理事会の中ではヒラの理事です。こういう表現は問題があるかもしれませんが、理事会の中では理事長がまとめ役であり会長より立場的に上位になってしまうことになります。会長と理事長いったいどっちにどれだけの権限が・・・・。本来親睦のためのこんな会の中でこんな事が問題になるのもおかしな話ですが、どっちがエライんだ?という事です。誰が中心になってこの会をまとめていくのか?それは、レベルの違いや連絡手段などで潜在的に生まれていた派閥争いみたいなものでした。後述のアンケートの結果についても意見や受け止め方の違いから、全く同じ回答を見ているはずなのに、どういう訳か片や賛成が多い、片や反対が多いと意見が分かれ、それが元で最終的には理事同士の意見対立を生み、理事会だけでは結論が出ず、理事会そのものが機能しなくなり、すべて総会に判断を委ねる事になりました。

 

 

(活動縮小案・全会員にアンケート・理事会紛糾)

 様々な問題が沸いてきたので、その解決策の一つとして私は「同好会の活動縮小案」を提案することにしました。この提案はまず理事会に出しました。ここでアンケートを取るまでの仕組みを。

 「会長の意見と言えども一会員の意見〜」発言のため、「それを言ったら理事会といえども一会員の集まりでしか無いんじゃない?」という事で平成8年の総会の時に総会の議決として「理事会での議案は、一度全会員に公表し、一度広く意見を求めたあとに理事会を開催する。」という決定がされました。全会員に伺いを立てることが大変になったために理事会を作ったのに、結局、理事会を開催するためには議案を全会員に公表する必要が出来たのです。この時かかった経費は約6000円です。貴重な年会費2名分です。今回の議案は大変重要なものでしたから、まだ良かったのですが、それほどでも無い議案でも毎回こんな事をやっていたら、理事会の開催だけで予算が尽きてしまいます。理事会の立場も低下していました。まあ、そんなことはいいでしょう。そのような訳で私の提案は全会員に公表され、会員皆さんの様々な意見が集まりました。返事はまず一言、賛成か反対を明記してくれていれば良かったのですが、記述方式だったため賛成とも取れるし反対とも取れる返答があり、理事会において理事同士の意見の対立を生みました。(例えば、縮小には反対だけど今までの経緯を考えるとしょうがない。同好会の活動が人間関係に問題を起こすようであれば、活動の縮小もやむを得ないでしょうが、私個人としては観測部は残していただきたいと思います。会則に「〜一切行わない」と明記する場合、私は賛同いたしません。何も書かないのなら賛同至します。など。)このアンケートの答えとその理事会の内容を公表出来れば、わかりやすいのですが、今のところは控えておきます。

 

 

(解散案の提案)

 メーリングリストの件、会則の件、理事会と様々な人間関係の悪化にさすがに私も耐えることが出来なくなります。妻の面前で、思いあまってついに泣いてしまった事もありました。そのような状況でしたので、私は思いきって解散案を提案することにしました。もうこの時の理事会は何も機能していなく、更なる人間関係の悪化を避けるために、ただ「提案は理事会では可否を取らず、総会に委ねる。」という結論しか出せませんでした。この解散案は私が直接全会員に送付しました。そして、総会の場でこの事に結論を出すことになりました。結果、解散です。

 

最終更新日:1999/11/15

 

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